器用貧乏な人にプロダクトマネージャーをおすすめしたい2つの理由
はじめに
この記事はプロダクトマネージャー Advent Calendar 2020 8日目の記事です。(体調崩してしまい間に合いませんでした…すいません。)
BizteXという会社で2つのプロダクトのプロダクトオーナーをしています大坪一仁と申します。
今回は自分の経験から、今後のキャリアについて考えている器用貧乏な人にプロダクトマネージャー(主にSaaSの)をおすすめしたい、という意図で記事を書いてみます。
結論
いきなり結論を書きます。器用貧乏な人にプロダクトマネージャーをおすすめしたい理由は下記です。
- 一貫性の無いキャリア・スキルが武器になる職種である。
- 日々新しい課題に取り組むので飽きることがない。
上記の結論についての自分なりの考えを順に書いて見ます
0. 器用貧乏な僕について
最初に自分のこれまでのキャリアについて簡単に。
僕は昔から、「頼まれたら断れない」「面白そうなことがあればとりあえずやってみる」「飽きっぽい」という性格だったため、色々なことを経験してきましたが、一つのことを極めるということが苦手でした。
大学生の頃はデザインに興味があり、家具や家電などをデザインするプロダクトデザインを専攻し、デザイナーを目指していましたが、修士研究のときに触れたプログラミングがきっかけで修士卒でIT企業に入社しました。
入社後は営業・開発・プロジェクト管理など、提案~システム開発~導入〜保守の様々なフェーズに関わり、to Bのシステム開発における多くの経験をすることができました。
その一方で、どの領域でも自分より優れている先輩や同期もたくさん見てきました。
営業としてもエンジニアとしてもプロジェクトマネージャーとしても(遡るとデザインに関しても)どれも中途半端でこれといった強みがなく、1 on 1 での「今後、どのようなキャリアを歩みたいか?」という質問に頭を悩ませていました。
その後、BizteXに開発兼カスタマーサクセスとしてジョインし、縁あって未経験ながらプロダクトオーナーというポジションを任せてもらうことになりました。(経緯の詳細や入社当時の様子などWantedlyに書いてます)
1. 一貫性の無いキャリア・スキルが武器になる職種である
プロダクトをマネジメントする立場になってわかった大きなことの一つが、幅広い領域の知識・スキルが必要になるということでした。
機能開発のためにエンジニアリングやデザイン、サービス開発のために営業・カスタマーサクセス・マーケティング・事業開発、チームでの開発のためにプロジェクトマネジメントやチームマネジメント等、プロダクトマネージャーは多くの領域に関わります。専門領域の強いメンバーと協同する場合でも、プロダクトマネージャーにもある一定レベルの知識が必須になります。優秀なプロダクトマネジャーは「究極のゼネラリスト」とも呼ばれるほど、幅広い知識・経験を兼ね備えています。
多くの役割をこなしていく中で、これまで得た知識やスキルが、様々な場面で役に立つことがあり、一貫性の無かったキャリアや経験が一つの線として繋がっていく感覚がありました。
また、事業開発を成功させる人は、エフェクチュエーション(effectuation)という、ざっくりいうと「今あるものをつかってとりあえずなんとかやってみる」という思考モデルに基づいていることが多い、という研究結果があります。
一貫性の無いキャリア・スキルは「今あるもの」の選択肢を多くしてくれるため、器用貧乏な人ほど、エフェクチュエーターになりやすいのではないか?と勝手に思っています。
「何事も広く浅くで強みとなる領域がないこと」が強みになる、器用貧乏にとってピッタリの職種だと思っています。
2. 日々新しい課題に取り組むので飽きることがない
器用貧乏な人が器用貧乏な人になってしまう理由の一つに、「新しいもの好きで飽きっぽい」という性格があるかなと思います。
新しいものを見つけるととりあえず手を出してみるので、色々な知識や経験を得ているが、飽きっぽいため極められず、結果いろんなことをやるけれども特筆して秀でているものが無い、結果器用貧乏になったのが僕でした。
また、飽きっぽい性格のためルーティンワークが性に合わないという面もあるかなと思います。
そのような性格も、プロダクトマネージャーをする上では、プラスに働くことがあります。
プロダクト開発はまだこの世界に無いものを創造する一連のプロセスであり、プロダクトを欲しているユーザーさえも正解を知らない、「何を作ればよいか」という未知に挑み続けるプロセスです。
そのプロセスは楽しい事ばかりではありませんが、日々新しい発見があります。
また、プロダクトマネージャーに求められる役割は組織やプロダクトによって多種多様であり、フェーズによって変化していくことが求められます。(下記どのような役割があるかの参考記事です)
最後に:もっとも大切なのは責任感
ここまでプロダクトマネージャーという職種について、自分の経験から似たようなタイプや悩みを持つ人におすすめする形で記事を書いてきましたが、最後に僕なりにプロダクトマネージャーをする上で一番大切な素質だと思うことを書きます。
それは責任感です。
プロダクトマネージャーはプロダクトの成長に責任を持つ人であり、製品の事業そのものについての意思決定を行うため、ミニCEOとも呼ばれたりします。
実際僕もBizteXのプロダクトオーナーになってからは、休日でもプロダクトやチームのことを考える時間が増えましたし、それだけ責任の大きな役割だと感じています。
しかし、プロダクト成長に関する責任感さえあれば、足りない部分は行動や学習によっておのずと埋めていけるものでもあると思います。
プロダクトを成長させるというマインドさえあれば、挑戦しがいのある役割だと思います。
このブログが、今後のキャリアについて悩んでいる器用貧乏な方の一助になれば幸いです。
(BizteXでは各方面で採用募集中です。)